PKで一番カッコいいのはだれ?なぜPKが起きる?今こそPKを知ろう
PKは大ピンチであり、大チャンスでもある!!
ただなんとなく見てしまいがちなPK。実はここには大きな魔物が潜んでいるのです…。
ペナルティキックはタイマンの真剣勝負!
ペナルティキック(PK)は、キッカーvsキーパーの、1対1のゴール対決です。
蹴る人と守る人の二人だけが「ペナルティエリア」という場所の中に入り、直接対決をします。
PKのとき、ペナルティエリアの中には他の誰も入れない、いわば聖地になります。
ペナルティエリアの中でファウル・反則があるとPKになる
ゴール手前の「ペナルティエリア」で、守る側が所定のファウルをするとPKになります。
守る側のちょっとしたミスでOKが発生する
敵がゴール近くまで迫ってくると、ディフェンダー(DF)やゴールキーパーは焦るものです。ゴールされるとチームもサポーターも落ち込むため、なんとかボールを奪い、ピンチを脱したいと考えます。
こういうときはスライディング、チャージなどでファウルが起きる可能性も高くなるんですね。
攻める側にとっては最大のチャンス、守る側にとっては最悪のピンチ
PKは、キーパー以外、誰もゴールを守れません。キーパー一人ではとてもゴール全体を賄えませんから、ゴールになる確率が非常に高いんです(データ上では約8割と言われています)。
日本代表がPKをもらえば大チャンス!敵チームにPKを渡せば大ピンチ!
1対1の勝負ですから、サポーターはもはや祈るしかありません。
特別な場所”ペナルティエリア”を知ろう
ペナルティエリアはゴール前にある特別な場所
ペナルティエリアとはここのことです。
ゴール直前のこのエリアは、非常に特別な場所。 ゴールキーパーにとっては聖域とも言える場所で、ペナルティエリアの中と外では、雲泥の差があります!
キーパーがボールを手で持てる場所 | サッカーの試合中、キーパーだけはボールを手で持てますが、それはペナルティエリアの中だけです。一歩外に出ればみんなと同じように反則となります |
---|---|
ファウルになるとPKになる場所 | ファウルをするとフリーキックを相手に与えることになりますが、ペナルティエリアの中だとこれがPKになります(ただし、間接フリーキックの場合はPKにはなりません)。 |
PKのとき、誰も入れない場所 | PKは、キッカーとキーパーの1対1の真剣勝負。このときペナルティエリアの中は、二人以外誰も入れない神聖な場所へと変貌します・ |
全員がドキドキする場所 | 守る側からすれば「絶対にゴールさせるな!絶対だぞ!!」という守りのプレッシャーがかかりますし、攻める側からすれば「外すなよ!決めろ!!」という攻めのプレッシャーがかかります。 |
ホイッスルが鳴りやすい場所 | オフサイドはほとんどこのあたりですし、ファウル行為も、フィールド上のほかの場所と比べてファウルになりやすいような気がします。 |
守備側が焦るとPKになりやすい
ゴール目の前まで敵に攻め込まれていると「ゴールが危ない!」と守る側の人達は焦ります。
とくにペナルティエリアはゴール目前。絶対にシュートさせたくないですよね。そんなときは「強引にでもボールを奪わねば!」という気持ちが働くものです。
そんなとき、ペナルティエリアの中は瞬間的に闘気が渦巻き見えぬ颶風が発生するのです!
ボールをとろうとして体に当ってしまったり、闘争心極まりすぎてチャージしてしまったり…そうしてファウルが発生するとPKになるのです。
蹴る側・守る側・観る側全員がドキドキする
PKは時間をとって用意する特別な存在
PKになると、PKのためにセッティングをします。このルールはなかなか厳しくて、例えば以下のように厳正に決められています。
- キッカー・キーパー以外は、ペナルティエリアの中に入ってはならない
- キッカー以外は、ボールから9.15m以上離れる
- その上でペナルティマーク(ボールを置く場所)のラインよりも前に出てはならない
- キーパーはキッカーが蹴るまで、ゴールラインから前後に動いてはならない
などなど…
これらが審判によってOKと確認されたらPKが始まります。PKは本当に特別な時間なんですよね。
キッカーとキーパーの1対1。ほかは誰も邪魔できない
PKは、キッカーとキーパーの1対1の真剣勝負。このときペナルティエリアの中は、二人以外誰も入れない神聖な場所へ。
この二人以外のみんなは、ボールが置かれるペナルティマークから10ヤード(9.15m)離れ、なおかつペナルティマークよりも後ろ側にいなければなりません。
これは、キッカーの視界にほかの人が映らないようにするため。まさにTHE真剣勝負なわけです。
PKは決まる確率が高い!もはや祈るしかない…
PKはほとんどの場合決まります。守る側のチームは、もはや祈るしかありません。場合によってはPKの時点で一点は諦めるしかないかも…。
それなら攻める側は平穏かというとそうではありません。シュートしても外す可能性もあります。ちょっと足元がくるってネットの外にボールが飛び出してしまう可能性もあるんです。
もしそうなれば、仲間やサポーターからどんな目で見られてしまうのか…。「気にしなくていい」と言われたって、頭の中でその瞬間が何度も蘇って悪夢にうなされるかもしれません。まさに”魔物”。
得点の大チャンスを逃す…となればサイアクですよね…
キーパーがもっとも緊張する瞬間
ゴールを守るのはキーパーの仕事。PKを守るのはキーパーの大仕事です。
どこに蹴り込んでくるかを、体の向き、視線、選手の性格から予想し、飛び込む方向を決めます。
ボールは素早く飛んできますから、キッカーが蹴った瞬間に飛びこまないと間に合いません。だから、最初が全てといっても過言ではありません。もし逆側に飛べば終わり。1点を献上することに。
しかしこれが当たると話が変わる。バッチリとゴールを守るんです。
このときのキーパーは絶望的なピンチを救う守護神、まさにヒーロー!だから、PKはキーパーの腕の見せ所でもあるんですね。
PKだけで勝敗を決めるPK戦
最後にPKだけで勝負が決まる『PK戦』をご紹介します。
通常1試合90分が経っても勝ち負けが決まらなかった場合、試合が延長します(引き分けがない場合)。サッカーは一点をとることすら難しい競技ですから、どれだけ延長しても勝ち負けが決まらない場合、ゴールがすぐに決まるPK戦で決めるのです。
※延長戦は30分が基本
5対5、交互にキックする
PK戦は、PKだけを連続して行います。キッカーはそれぞれ5人分用意して交代していきますが、キーパーはずっと同じ人が担当します。
ルールはかんたんで、多くゴールを入れたチームの勝ち。もしゴール数が同じなら、1人ずつ増やしながら勝敗が決まるまで行います。
キーパーがハイパーウルトラ緊張する瞬間×5連チャン
PKを守るのはキーパーの大仕事ですが、PK戦を守るのはファイナル大仕事です!
ボールが蹴られた瞬間に飛び込まないと間に合わないと書きましたが、それを何回もやるのですから集中力が求められます。
きっちり集中し、動きを予測して、ボールを止める。
やることは単純ですが、誰にでもできることではありません。
まとめ
思った以上に長くなってしまいましたが…いかがでしたでしょうか。
PKで活躍するのは誰よりゴールキーパーです。PKという大ピンチの中できっちりとゴールを守るキーパーは、もしかしたらストライカーよりカッコいいかも……
観戦中PKになったら、キッカーとキーパーの緊張感を想像しながらじっくりと見守りましょう。